
腸内フローラという言葉を見聞きしたことはありませんか?
実は、フローラは腸内だけではなく口内にも存在しているのです。
口内で形成されているフローラの影響は口の中だけではなく、全身にもさまざまな影響があるといわれているのをご存じでしょうか?
口内フローラが具体的にどのようなものなのか解説します。
口内フローラとは
フローラとはお花畑という意味ですが、人体においては体に存在するさまざまな細菌の集まりという意味で使われる言葉です。
人体の表皮や胃腸、食道などの中にいる細菌などの微生物は、合計で1,000兆個も存在するといわれています。
口内にいる細菌の種類も多種多様であり、多くの細菌たちが口内でバランスを取りながら存在しているのです。
口内に存在する細菌の多くは常在菌と呼ばれるもので、口内の健康に対してよい働きをするものと悪い働きをするものがいます。
しかし、どの細菌もいなくていいということはなく、存在するにあたり、特定の細菌が増加しないようにすることが肝要です。
つまり、特定の菌が重要というわけではなく、すべての菌がバランスよく存在していることが重要ということです。
バランスがとれていれば、健康上のトラブルを防ぐことにつながります。
口内フローラが乱れると?
口内フローラには理想的なバランスがあります。
前述したとおり、特定の菌が増えている状態はあまりよい状態とはいえません。
菌はお互いに影響を与え合っていますが、バランスが崩れると、外部から侵入を図る病原体に対する防御力が低下してしまいます。
感染や炎症が起こりやすい、アレルギー反応が強く出過ぎる「亢進」が起こりやすいなど、さまざまな悪影響があるでしょう。
悪い働きをする細菌が増えるのはもちろんよいことではありませんが、よい働きをする細菌であっても、必要以上に増加するのは問題です。
どの細菌も、バランスよく存在していることが重要ですが、悪い働きをする細菌が増えた場合は、わかりやすく身体に悪影響を及ぼし、何らかの症状が表れるでしょう。
たとえば、歯周病の原因となる細菌の場合には、口臭や口内のねばつきなどわかりやすい症状が表れ、口内だけではなく脳疾患や心疾患、血管の疾患などの原因になることもあります。
まとめ
口内フローラとは、口内に存在する数多くの細菌等の微生物によって形成されるものです。
細菌にはよい働きをするものもいれば悪い働きをするものもいます。
細菌はバランスよく存在しているのが理想的で、たとえよい働きをする細菌が増えたとしても、口内や全身に悪影響を与えることがあるため、好ましい状態とはいえません。
なお、悪い働きをする細菌が増えた場合には、わかりやすく身体に悪影響を及ぼします。
たとえば、悪玉菌である歯周病菌が増えると、口臭などわかりやすい悪影響が生じるため、全体の細菌のバランスを保つよう心がけましょう。