こんにちは、歯科衛生士の安藤です。
皆さんは歯磨き粉を選ぶとき、何を基準に選んでいるでしょうか。
歯磨き粉には「フッ素」と呼ばれる成分が入っているものもあります。
虫歯になりやすい方には、この「フッ素」の成分が入っているものがおススメですが、どういった効果が期待されるのか、また、注意点などをお話していきます。
フッ素の働き
①エナメル質の修復を促進
酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと(再石灰化)を促進します。
②歯の質を強化
歯の表面を覆うエナメル質を、酸に溶けにくい性質に変え、ムシ歯への抵抗力を高めます。
③菌の働きを弱める
虫歯を引き起こす細菌の働きを弱め、酸がつくられるのを抑えます。
フッ素配合歯磨き粉の注意点
フッ素配合歯磨き粉を使用する目的は、フッ素で歯を守ることです。
そのため、フッ素をできるだけ歯に残すために、歯を磨き終わった後は少量のお水で 1回だけ口をゆすぎましょう。
フッ素配合歯磨き粉の選び方
フッ素の濃度はppm(1ppm=0.0001%)という単位で表されます。
市販の歯磨き粉のフッ素配合のものでも、配合されているフッ素の濃度はいくつか種類があります。
500ppm、950ppm、1450ppm等がありますが、使い分けのポイントは主に年齢です。
・500ppm 小学生未満(乳歯列)
・950ppm 小中学生(混合歯列 子供の歯と大人の歯が混合している時期)…
・1450ppm 大人(永久歯列)
フッ素配合の歯磨き粉は濃度が表記されているものもありますので、購入されるときはチェックしてみてください。
当院でもフッ素配合の歯磨き粉を販売しています。
気になる方は診察時や受付でお声がけいただければご案内いたします。
歯科医院でのフッ素塗布
特に虫歯のリスクの高いお子様などは、毎日の歯磨きで歯にフッ素を取り込む以外にも、歯科医院で高濃度のフッ素を塗ると虫歯予防に繋がります。
高濃度なフッ素を取扱えるのは歯科医師と歯科衛生士のみであり、市販で販売されている濃度の約10倍の濃度のフッ素が取扱いされています。
当院では泡のタイプの高濃度フッ素を扱っています。
泡が歯面だけでなく歯と歯の間にも入り込みやすくお口全体に行き渡り、さらにお子様にもお使いいただきやすいグレープ味です。
歯磨きの定期健診に合わせて高濃度フッ素も塗布していきましょう。
虫歯になり治療になると時間もお金もかかります。
日頃からフッ素を活用して、虫歯のない健康な歯を目指しましょう