ふと自分の横顔を写真で見たときに、口元や顎などが気になる人もいるのではないでしょうか?
口元が突出していたり、下顎が後退していたりしている、特に気になるかもしれません。
「アデノイド顔貌」により、口元や下顎が不自然な状態になっているのではないかと不安になる人もいるでしょう。
そもそもアデノイド顔貌とはどのようなものでしょうか?
アデノイド顔貌について、解説します。
アデノイド顔貌とは?
アデノイド顔貌とは、鼻と喉の間にあるアデノイド(咽頭扁桃)が肥大することによって特徴的な顔つきになる状態のことです。
口呼吸が習慣化して上顎が発達しにくくなり、口元が前に出たり下顎が後退したり、顔が丸みを帯びたりするなどの特徴が見られます。
まず口元が前に突出して見えるのは、上顎の発達が不十分であることが原因です。
逆に、下顎の発達が遅れているために、上顎が前に出ているように見えることもあるでしょう。
下顎の成長が阻害されると顔全体が丸みを帯びて見えることがあり、顎と首の境目がはっきりせず二重顎に見えやすくなります。
アデノイドが肥大してしまうと鼻呼吸がしにくくなるため、口呼吸が習慣化することが珍しくありません。
アデノイド顔貌の主な原因であり、口呼吸が習慣化すると下顎の筋肉の発達を妨げ、顔貌の変化を引き起こすことがあります。
他に、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などが、アデノイド肥大や口呼吸の原因となることもあります。
アデノイド顔貌の治療方法
アデノイド顔貌を治療する方法にはどのようなものがあるのでしょうか?
まず、アデノイドの肥大が原因の場合には、アデノイドを切除する手術が検討されることになるでしょう。
歯並びが悪かったり顎の成長が妨げられたりしていることが問題の場合は、改善するために矯正治療が行われることがあります。
口周りの筋肉を鍛え、正しい呼吸法を身につけるための口腔筋機能療法 (MFT)というトレーニングも有効です。
口呼吸を鼻呼吸に変えるための意識的な取り組みや、アレルギー性鼻炎などの治療を行う必要もあります。
アデノイド顔貌は、見た目の問題だけでなく、呼吸や睡眠、歯並びなどにも影響を与える可能性があり、軽視できません。
気になる場合は、歯科医師や耳鼻咽喉科医に相談し、適切な治療や対策を行ってください。
まとめ
口元が突出していたり顎が後退してないように見えたりすることをアデノイド顔貌といい、鼻と喉の間にあるアデノイド(咽頭扁桃)が肥大することで起こります。
鼻呼吸ができずに口呼吸をしてしまうのが主な原因です。
そのまま口呼吸が習慣化すると、下顎の筋肉の発達を妨げ、顔貌の変化を引き起こすことがあります。
治療にはアデノイドの切除や矯正治療による歯並びの調整、顎の骨の成長を促すなどの方法があります。