虫歯になると、歯が溶けて激しい痛みも生じるようになります。
治療せずに悪化すると、歯を失うだけでなく、さらに他の歯にも感染することがあるでしょう。
実は、虫歯が原因で亡くなってしまうこともあるといわれているのをご存じでしょうか?
虫歯で亡くなる場合は何が原因なのか、解説します。
虫歯を放置していると亡くなることがある?
虫歯になったとき、歯が痛くなる、悪化すると歯を失う可能性があることは、よく知られています。
それだけでなく、死亡するリスクがあるのです。
その原因となるのが、虫歯菌です。
虫歯菌が血管に侵入し、脳梗塞や心筋梗塞、敗血症といった命に関わる全身疾患を引き起こす可能性があるのです。
原因菌が血流に乗って脳や心臓に運ばれ、血管の内壁を傷つけたり動脈硬化を促進したりして脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすケースがあります。
細菌が血液中に入り込んで全身に広がることで敗血症を引き起こし、臓器不全に至ることもあるでしょう。
口の中の細菌が気管から肺に運ばれることで肺炎を引き起こすこともあり、特に高齢者では誤嚥性肺炎の原因となることがあります。
心臓に持病がある人が虫歯を放置すると、心臓の内膜が炎症を起こす感染性心内膜炎に発展し、命に関わる状態になる可能性もあるでしょう。
稀ではあるものの、海外では虫歯が悪化したことによる死亡例も報告されています。
適切な歯科ケアを怠り虫歯を放置した場合、可能性は低いものの、死亡のリスクはゼロではないため、早めの治療が重要です。
虫歯対策の重要性
虫歯になると、歯以外にもさまざまな影響があるため、虫歯対策は非常に重要です。
どのような対策があるのかを解説します。
特に重要なのは定期的な歯科検診を受けることです。
痛みがなくても定期的に歯科医院で検診を受け、早期に虫歯を発見・治療することが大切です。
毎日の丁寧な口腔ケアも重要であり、日々のブラッシングで虫歯菌の増殖を防ぎ、口腔内を清潔に保つことがリスクを低減します。
たかが虫歯と軽視せず、口腔内の健康維持に努めることが、命を守ることにもつながるのです。
まとめ
虫歯は歯が溶けて痛くなるだけの病気ではありません。
稀なケースとはいえ、虫歯の原因菌が血管内を運ばれていき、脳や心臓、肺に到達して脳梗塞や心筋梗塞、敗血症などの原因になることがあるのです。
実際に海外では死亡例があるため、日本でも治療を怠ると命に関わる可能性はゼロではありません。
最悪の事態を回避するためにも、定期検診を受けて虫歯の早期発見と早期治療に努め、口腔内を清潔に保つ必要があります。