歯の色が気になってホワイトニングを受けると真っ白になります。
しかし、歯だけ白くなっても違和感があるでしょう。
歯はただ白くすればいいというわけではありません。
歯肉の色とのバランスも重要なため、アンバランスだと違和感が生じてしまうのです。
歯の色と歯肉の色はどのようなバランスがいいのか、解説します。
歯と歯肉の色のバランスとは?
健康的な口元を目指す場合、歯の色はただ白ければいいというわけではなく、歯肉の色とのバランスが重要です。
歯と歯肉の色の調和は口全体の美しさだけでなく、全身の健康状態を示すバロメーターでもあります。
歯が白ければ健康であるとは限らず、個人差や加齢、生活習慣によって色は変化するものです。
健康な状態では自然なエナメル質の下にある象牙質の色が透けて見えるため、わずかに黄みがかったオフホワイトが健康な色とされています。
歯科医院で歯の色を客観的に評価するための基準にするのは、「シェードガイド」という色見本です。
一般的な「VITA classical A1-D4」というガイドでは、色調は主にA(赤茶系)、B(黄茶系)、C(グレー系)、D(茶色系)の4つに分類されています。
それぞれ、数字が小さいほど明るい色を表していて、どの色であれば健康的か個人の状態を見ながら判断するのです。
審美歯科での視点では、セラミックなどの人工歯を作る際は周囲の天然歯や肌の色、歯肉の色との調和を考慮して、少し明るめの色を選ぶことで自然な仕上がりを目指します。
理想的な歯肉の色は?
血流が良好で引き締まった状態であるのが、健康な歯肉です。
薄いピンク色で、表面にはスティップリングと呼ばれる小さな凹凸があり、引き締まっています。
また、歯肉に張りがあってしっかりとしているため、歯磨きやフロスをしても出血しないのが特徴です。
注意が必要な色は濃い赤色や赤紫色で、歯周病や歯肉炎による炎症を示している可能性があります。
また、黒ずみや斑点がある場合には、メラニン色素の沈着や過去の歯科治療による金属の微粒子、あるいは内科的疾患のサインかもしれません。
白っぽく赤みが少ない歯肉であれば、貧血などの体調不良を示している可能性があります。
歯と歯肉の色のバランスが取れた状態が、総合的な美しさと健康的な印象へとつながるのです。
歯がどれだけ白くても、歯肉が赤く腫れていたり黒ずんでいたりすると健康的な口元とは見なされません。
美しい口元を維持するためには、日々の丁寧なセルフケアと、歯科医院での定期的な検診やプロフェッショナルケアを組み合わせることが重要です。
まとめ
歯の色をどんなに白くしても、歯肉の色が悪ければ口元が健康な状態にあるとは見えません。
そのため、歯だけでなく歯肉のケアも必要となります。
歯の色は真っ白よりもやや黄色っぽく見える状態の方が健康的に見えるといわれています。
そのため、セラミックの色調も周囲の状態を考慮したうえで決定されるのです。
歯茎は薄いピンク色が健康な歯肉を示しており、濃い赤色や斑点がある状態などは不健康であるとみなされてしまいます。