子どもの矯正治療を小児矯正といいますが、小児矯正を受けさせようと考えた時に気になるのが、矯正治療の痛みです。
大人でも矯正治療は痛いものですが、小児矯正はどのくらいの痛みがあるのでしょうか?
痛みがあまり強いようなら、治療をためらうかもしれません。
小児矯正の痛みについて、解説します。
小児矯正の内容
子どもが受ける矯正治療を、小児矯正といいます。
「矯正は大人になってから受ければいい」と思っている人もいるでしょう。
しかし、子どものうちに矯正を行う利点があるのです。
子どもの矯正治療は、一期と二期に分けられます。
一期は、顎の骨がまだ成長しきっていない3歳から12歳までの間に行って、顎の骨が適切に成長するよう促します。
顎の骨が未発達のままで永久歯が生えてくると、生えるスペースが不足して歯が重なり合ったり斜めになったりして生えてしまう恐れがあります。
スペースを十分に確保するため、床矯正という治療を行うのです。
二期は大人の矯正治療と同じく歯列矯正を行います。
通常はブラケットと金属ワイヤーを装着して、歯を正しい位置へと動かしていきます。
近年では、マウスピースを矯正装置として治療するケースも増えています。
子どものうちから歯列を矯正すると、歯を動かしやすいというメリットがあります。
大人になると、不正な位置に生えている歯を動かしたくてもなかなか動きません。
しかし、生えたばかりの永久歯は動かしやすいため、子どもの時から矯正治療を行った方が早く治療できるのです。
小児矯正の痛みは?
子どもの時から矯正治療を行った方がメリットは大きいのですが、子どもにはなるべく痛い思いをして欲しくないという気持ちもあるでしょう。
小児矯正の痛みは、どの程度のものなのでしょうか?
一期治療では床矯正のための装置を装着することになりますが、装置を付けた時や調整を行う時などは、歯が動く際に痛みが生じてしまうことがあります。
ただし、着けている間ずっと痛むということはありません。
矯正器具は、歯を締め付けたり歯に力がかかったりした時に痛むほか、矯正器具が口の中に当たって痛い、というケースもあります。
痛みがあるのは基本的に二期矯正になってからですが、数日ほどすると装置に慣れて痛みもなくなることがほとんどです。
まとめ
小児矯正には、さまざまな痛みが伴います。
歯を動かすのですから痛みがあるのは当然ですが、大人と比べるとかなり軽い痛みとなるでしょう。
また、子どもは適応能力が高いため、矯正装置を付けている違和感も数日でなくなります。
治療にかかる期間も短くなるため、矯正治療が必要な場合は子どものうちから受けさせた方がいいでしょう。
矯正の内容によっては、痛みが少ない方法を選ぶことができるかもしれません。