矯正治療を行う場合、決して短くはない時間がかかるため、途中で治療をやめたくなってしまう人も少なくありません。
特に、固定式の取り外しができない矯正装置は、見た目が気になったり、機能面で邪魔に感じることも多いでしょう。
矯正治療の期間を短くすることはできないのでしょうか?
矯正期間を短縮することは可能なのか解説します。
矯正期間を短縮するには?
矯正治療は、一部を矯正するよりも全体の歯列を矯正する方が、治療にかかる時間が長くなります。
一部の歯列だけを矯正すればいいという場合は、部分矯正にすれば矯正期間を短くすることができます。
歯並びが悪い状態を不正咬合といい、原因として多いのが、顎が成長しきれず、歯が並ぶスペースが不足したというケースです。
スペースが足りない場合には、歯を全体的に移動させて細かく位置を調整する必要があるため、時間もかかります。
このときに、抜歯してスペースを確保すれば、歯を動かす距離が短くなるため矯正期間を短縮できるでしょう。
近年では、ワイヤー矯正の代わりとしてセルフライゲーションブラケットという治療方法も登場しています。
従来の矯正治療は、ブラケットを歯に張り付けてワイヤーを通し、圧力をかけて動かすという方法でした。
しかし、セルフライゲーションブラケットの場合は、ワイヤーを固定せずに矯正治療を行うため、従来の方法よりも歯にかかる力が数百分の一で済みます。
組織を圧迫せず断続的に力をかけるため、効果的に動かすことができて治療期間も従来の方法より2割ほど短くなり、痛みも少なくなるのです。
矯正期間を短くするために注意する点
矯正治療にかかる期間を短くしたい場合には、いくつかの点に注意することで自分でも期間の短縮に取り組むことができます。
矯正治療では、歯槽骨の破壊や吸収、形成などのサイクルを利用して歯を動かしているため、サイクルを早めるためにも新陳代謝を高めましょう。
また、無意識のうちに前歯を舌で押してしまう場合、前歯が押し出されて上顎前突、いわゆる出っ歯になってしまうことがあります。
この癖があると、治療が終わるまでの期間が長くなるため、改善してください。
まとめ
歯並びを整えるための矯正治療は、歯を少しずつ動かさなくてはならないため時間がかかりますが、短縮させることも可能です。
例えば、全体矯正ではなく部分矯正を選ぶことでも矯正期間は短くなります。
また、近年ではセルフライゲーションブラケットという方法で、ワイヤー矯正よりも短い期間で矯正治療を行うこともできます。
歯が動くスピードを上げるために、新陳代謝を高めることも重要です。