
歯並びが乱れている状態を不正咬合といいますが、不正咬合を放っておくと生活の中で不便が生じます。
不正咬合の治療方法として、顎顔面矯正があります。
顎顔面矯正とは、どのような治療方法なのでしょうか?
顎顔面矯正について、解説します。
顎顔面矯正とは?
歯並びが悪い時は、矯正装置を歯に装着して歯を正しい位置へと動かし、治療します。
矯正装置には様々な種類があります。
代表的なものが金属ブラケットを使用したワイヤー矯正や、マウスピースを使用するインビザラインなどです。
矯正には、子どもにしかできないものもあります。
顎顔面矯正も子どもにしかできない矯正治療の一つです。
歯並びだけではなく顎関節や噛み合わせなども治療する際に行います。
噛み合わせを改善すると、顎関節症の緩和や鼻づまり、アトピー性皮膚炎、側弯症や肩こりなどの改善にも効果が期待できます。
顎顔面矯正は、主に急速拡大装置を使用して矯正します。
歯並びが悪い原因に、顎裂の成長があります。
急速拡大装置を使用することで顎の幅を広げて、歯がきちんと並ぶことができるスペースを確保することで、歯が正しい位置へと移動して歯並びを改善できるのです。
特に、子どもの場合は成長に合わせて治療を行うことで、歯が綺麗に並ぶように促すこともできます。
何か違和感がある場合には、永久歯が生え揃う前に一度歯科医院に相談してみてください。
顎顔面矯正を始めるのは、5~7歳頃がベストです。
顎が成長しきっていると、急速拡大装置を使用してもあまり広がりません。
まだ成長しきっていない頃であれば、成長に伴い自然に広げることが可能です。
上顎の発育不順に伴うデメリット
顎顔面矯正は、上顎の発達を促す治療です。
上顎の発育不順には、様々なデメリットがあります。
具体的にどんなデメリットがあるのか、解説します。
上顎の発育不順のデメリットとして、口呼吸になりやすい点が挙げられます。
口呼吸は、ぜんそくや鼻づまり、睡眠の質の低下、風邪のリスク増加、扁桃腺の腫れ、姿勢の悪化、口臭の原因になるのです。
また、顎の発達が不十分だと、機能を十分に果たすことができない、というデメリットもあります。
食事のしづらさや滑舌の悪さなどの影響があるので、気が付いた時はなるべく早く治療することをおすすめします。
まとめ
顎顔面矯正は、急速拡大装置によって顎の発達を促す矯正治療です。
顎が発育不順だと、口呼吸になる可能性が増えてしまいます。
口呼吸には、風邪のリスクの増加や鼻づまり、ぜんそく、姿勢の悪化などのデメリットがあります。
また、顎が未発達だとものを噛むのが苦手になり、滑舌も悪くなるかもしれません。
顎顔面矯正では、成長に合わせて顎を拡大していくことができるため、自然に顎の発達を促すことが可能です。