
口内の粘膜疾患はいくつかあるのですが、中でもガン化するリスクが高いといわれているのが、紅板症です。
初期症状を知っておけば、紅板症になった場合も早期発見が可能です。
すぐに治療ができるようになるため、紅板症について知っておいた方がいいでしょう。
主な特徴や治療方法について解説します。
紅板症とは?
口内の粘膜で起こる病気の1つで、頬の粘膜や歯茎などが赤くなり、潰瘍になってしまったり患部が盛り上がったりすることを、紅板症といいます。
粘膜が厚くなるという特徴があるため、別名で紅色肥厚症ともいいます。
病変はビロードのようになりますが表面はなめらかになる傾向があるのが特徴です。
触れたときに痛みを感じ、酸味や辛味などの刺激が強い食べ物などは痛みを強くしてしまいます。
そのため、食事の際は苦痛や不快感が強くなってしまうでしょう。
紅板症の患者はおよそ8割が50歳以上です。
似たような粘膜の病気と間違われることもあるため放置されがちですが、重症化してしまいます。
およそ50%がガン化するといわれているため、発見したときはすでにガンとなっている可能性も高いでしょう。
紅板症の原因は明らかではないものの、アルコールやたばこによる慢性的な刺激や、補綴物の不良などが主な原因として考えられています。
また、ビタミン不足も紅板症の原因として考えられています。
ビタミン不足によって口腔内の粘膜の機能が低下することでリスクが高まるといわれているのです。
紅板症の診断と治療
紅板症の診断は口内の状態を詳細に観察することから始まり、特徴的な病変の外観が重要な手掛かりになります。
似たような病気と見分けるのが困難で、視診と触診で確定します。
中には、生検を行って詳細に分析することもあるでしょう。
定期的な経過観察も重要です。
再発したりガン化したりする兆候を早期に発見するためにも必要となります。
基本的な治療方法は外科による病変部分の切除で、適切に除去することができればガン化のリスクを抑えることができるのです。
切除以外の方法としては、放射線照射やレーザー治療、凍結療法などもあります。
ただ、ガン化しやすいことを考えると切除した部分の確認が重要となります。
予防には口内を清潔に保つことが重要です。
普段から歯磨きをしっかりと行って口内の衛生状況を良好に保ちましょう。
まとめ
口内の病気として紅板病があり、頬の粘膜や歯茎などが赤くなって潰瘍になってしまったり患部が盛り上がったりします。
患者はおよそ8割が50歳以上であり、半分以上がガン化してしまうという特徴があるため、早期に発見して治療することが重要です。
予防方法としては口内を清潔に保つことが肝要です。
それだけでなく、定期検診を受けて早期に発見し治療することも重要となります。