
虫歯になった歯は、感染している部分を削って除去することで治療しますが、神経の近くまで感染が進んでいる場合には、神経を除去することもあります。
神経を除去すると、歯が黒くなることがありますが、何が原因なのでしょうか?
歯が黒くなる原因について、解説します。
歯が黒くなってしまうのはなぜ?
虫歯は細菌感染症です。
歯に付着した虫歯の原因菌と呼ばれる細菌が増殖し、歯が溶かされてしまうのです。
虫歯になったときに、すぐ治療せずに放っておくと、歯の溶ける範囲が増えていってしまいます。
徐々に進行し、やがて歯の内側にある神経に到達してしまいます。
歯の神経があるのは、歯髄という組織の中です。
ここには、神経だけではなく血管なども含まれています。
虫歯によって細菌に感染した場合、歯髄を歯から抜き取る抜髄という治療が必要です。
ただし、歯髄を除去すると神経だけではなく、血管も失われます。
その結果、歯に血液が届かなくなってしまいます。
血液が届かないと、歯に栄養も届かなくなってしまうため、黒く変色してしまうのです。
一度黒くなった歯は、自然ともとのような白っぽい色に戻ることはなく、むしろ悪化してしまいます。
神経は一度抜くと再生することはないため、どうしても必要な場合を除き、避けた方がよいのです。
黒くなった歯は白くできる?
神経を抜いた歯が黒くなったとき、どうにかして歯を白くすることはできないかと思う人は多いでしょう。
このケースの場合、歯の内側に変色の原因があるため、毎日しっかりと歯磨きしても、白くなることはありません。
内側の色を落とすためには、歯科医院で施術を受けるホワイトニングを受ける必要があります。
歯科医院で行うホワイトニングには、専用の強力な薬剤を使用します。
歯の汚れも強力に落とすことができますが、いつまでも効果が持続するわけではないことに留意してください。
時間が経つにつれて色戻りが起こるため、歯の色が戻る間隔を知り、定期的に施術を受て白い歯をキープするのがおすすめです。
まとめ
虫歯の治療のため、抜髄をして歯の神経を除去すると、栄養や血液が届かなくなってしまうため、歯は死んでしまいます。
死んだ歯は次第に黒くなっていき、自然と白い歯に戻ることはありません。
また、歯磨きなどで歯の表面をいくら磨いても白くなることはないため、白くしたい場合には歯科医院に行き、歯の内側まで薬剤を浸透させて漂白できるホワイトニングを受けましょう。