子供によくみられる不正咬合の中に、受け口があります。
下顎前突や反対咬合とも呼ばれる不正咬合ですが、受け口とは具体的にどのような状態なのでしょうか?
また、子供が受け口を治療する場合は、どのように行うのでしょうか?
子供の受け口治療について解説します。
受け口とは?
歯は上下で同じ本数があり、正常な常態であれば上下の奥歯は上下でそろって噛みあい、前歯は上の歯が若干覆いかぶさるようになります。
前歯だけは上下で大きさが異なり、上の歯の3分の1程度が下の歯の前に出ているのが正常な状態です。
しかし、中には一部の歯が列から外れているケースもあります。
下の前歯が上の前歯より前に突出しているのは、下顎前突や受け口と呼ばれる不正咬合です。
通常とは反対になっているため、反対咬合ともいいます。
下顎前突には、歯並びに問題があるタイプと、骨格に問題があるタイプがあります。
歯並びに問題があるのは下記のとおりです。
2. 上の前歯が内側に傾いている
3. 上記1、2の両方
歯槽性反対咬合と呼ばれることもあり、下顎前突の中では比較的治療が簡単なケースです。
骨格に問題があるのは、下顎が上顎よりも成長し過ぎたことで、下顎の方が前に出てしまったというケースで、骨格性反対咬合と呼ばれています。
ただし、日本人は受け口になってしまうほどバランス悪く下あごだけ成長してしまうことは滅多にありません。
子供の受け口の治療方法
子供が受け口の場合、治療するのに矯正治療を行います。
子供の治療にはどのような方法が適しているのでしょうか?
子供の受け口の治療方法を解説します。
子供の受け口の治療方法で特に人気なのが、マウスピース矯正です。
小児矯正用のプレオルソというマウスピースを使用して、受け口を治すことができます。
プレオルソにはいくつかの種類があり、受け口を治療する場合はプレオルソⅢという器具を使用します。
マウスピース矯正には他にもいくつかの種類があります。
乳歯だけのタイミングか、永久歯に生え変わる途中かで使用するマウスピースの種類が異なるので、希望したマウスピースで治療できるとは限りません。
他にも、拡大床や急速拡大装置などを使用し、顎の大きさのバランスを合わせることで受け口を治療するケースもあります。
5歳までに治療した方が治しやすいといわれているため、なるべく早期に治療を受けましょう。
まとめ
子供が受け口の場合は、なるべく早く治療した方がいいでしょう。
受け口とは下顎前突や反対咬合とも呼ばれる不正咬合で、治療にはマウスピース矯正や拡大床、急速拡大装置などを使用します。
マウスピース矯正は歯の位置を動かす治療で、拡大床や急速拡大装置は顎の骨を拡大するものなので、状態によって使用するものは異なります。
受け口に悩んでいる場合は、できるだけ早く歯科医院を受診してください。