年齢を重ねていくと、一定の年齢までは成長していきますが、それ以降は老化として扱われてさまざまな機能が衰えるでしょう。
口内も当然老化することがありますが、具体的にどのような変化があるのでしょうか?
お口の老化について、解説します。
お口はどのように老化する?
お口の老化は加齢に伴う自然な現象ですが、放置するとさまざまな問題を引き起こす可能性があります。
単に歯が弱くなるだけでなく、唾液の減少や味覚の変化、飲み込みにくさなど口腔機能の低下を引き起こし、健康寿命にも影響を及ぼすのです。
老化のサインを見逃さないように注意し、できるだけ早期に発見して適切な対策を講じることが重要です。
お口の老化のサインとして、まず歯の黄ばみや摩耗が挙げられます。
エナメル質が薄くなって内側の象牙質の色が透けることで、歯が黄色く見えることがあるのです。
歯茎が痩せて後退することで歯が長く見えてしまったり、唾液の分泌量が減少し、口の中が乾燥しやすくなったりするのも老化のサインでしょう。
また、味蕾が萎縮して味覚が変化すると味を感じにくくなり、嚥下や咀嚼の機能も低下して硬いものが食べにくくなったり、むせやすくなったりすることもあります。
さらに、舌がうまく動かせなくなって滑舌が悪化し、発音しにくくなることもあるのです。
お口の老化が与える影響は?
お口の老化がもたらす影響として、まず栄養不足が挙げられます。
食べられるものが偏り、栄養不足になるかもしれません。
また、飲み込む力が低下することで正常に食べ物を飲み込むことが難しくなり、誤嚥性肺炎のリスクが高まるでしょう。
口腔機能の低下は健康寿命を縮める要因の1つであり、食事が楽しめなくなるなど生活の質が低下する可能性があります。
お口の老化への対策として、歯科医院での定期検診を受けましょう。
虫歯や歯周病を早期に発見して治療し、クリーニングや入れ歯の調整などを行うことが大切です。
さらに、丁寧な歯磨きに加えてデンタルフロスや歯間ブラシの使用、舌苔の除去などを毎日行いましょう。
唾液腺マッサージ、表情筋トレーニング、舌の体操などの口腔体操に取り組むことで、口腔機能を維持できるようになるでしょう。
栄養バランスの取れた食事を心がけてよく噛んで食べ、口内の乾燥を防ぐために水分補給をこまめにしてください。
お口の老化は誰にでも起こりうる自然な現象ですが、適切なケアと対策を行うことで健康な状態を維持し、より長く快適な生活を送ることができるでしょう。
まとめ
老化現象はお口にも表れ、歯が弱くなるだけではなく飲み込む力や咀嚼する力が減少します。
また、唾液が減少し、舌が動かしにくくなって滑舌が悪くなることもあります。
お口の老化にはサインがあるため、見逃さないようにすることが大切です。
見つけたら早期に対策をすることで、老化の影響を抑えることができるでしょう。
お口の老化によって誤嚥性肺炎が増えてしまい、食べられるものが偏って栄養不足になることもあるため、十分な対策が必要です。