平均寿命が延びている現在、健康に過ごす期間も重視されているのですが、同時にオーラルフレイルにも注目されることが増えているのです。
オーラルフレイルは口内の健康に関わるもので、加齢に伴って衰えていくのですが、意識することで衰えを抑えることができるでしょう。
オーラルフレイルについて、解説します。
オーラルフレイルとは?
オーラルフレイルというのは、加齢や様々な要因によって噛む、飲み込む、話すなどの口腔機能が衰えていく状態のことです。
衰え始めていても放置していると、低栄養や誤嚥性肺炎など全身の健康にも影響を及ぼす可能性があります。
オーラルフレイルが起こっているときはなるべく早期に気づき、適切な対策を講じることが大切です。
オーラルフレイルの主な症状としては、食べこぼしが増える、むせやすくなる、以前より硬いものが食べにくくなるなどがあります。
また、口の中が乾燥したり滑舌が悪くなったり、あるいは口の開閉がしづらくなったりすることもあるでしょう。
オーラルフレイルを放置していると、食事が摂りにくくなり、必要な栄養を十分に摂取できなくなる低栄養のリスクがあります。
また、飲み込む力が低下してしまうことで食べ物や唾液が気管に入りやすくなり、肺炎を引き起こす誤嚥性肺炎のリスクも高くなるでしょう。
口腔機能の低下は、全身の筋力低下や体力の低下につながり、フレイル(虚弱)を進行させる可能性があります。
オーラルフレイルが進行すると、食事を楽しめなくなったり人との会話が減ったりするなど、生活の質が低下していくでしょう。
オーラルフレイルの予防と対策
オーラルフレイルを予防するには、まず定期的に歯科検診を受けて虫歯や歯周病の早期発見・治療、口腔機能の評価を受けましょう。
適切な口腔ケアも重要で、歯磨きやデンタルフロス、歯間ブラシなどを使い口の中を清潔に保つ必要もあるのです。
健口体操という口の周りの筋肉を鍛える体操や舌の運動などを行ってバランスの取れた食事をよく噛んで食べることも、予防になります。
唾液腺マッサージをして唾液の分泌を促し、口の中の乾燥を防いでおくことも対策として有効でしょう。
口腔機能の低下が気になる場合は、歯科医師や歯科衛生士などの専門家に相談してみると解決できるかもしれません。
オーラルフレイルは、早期に発見し、適切な対策を講じることで、健康寿命を延伸できる可能性があるのです。
直接的な衰えではなくても何か気になる症状があれば、早めに歯科医院を受診しましょう。
まとめ
オーラルフレイルというのは口腔機能が低下してしまうことであり、食事がしにくくなって誤嚥性肺炎などのリスクも増してしまうでしょう。
口腔機能が低下すると全身の筋力低下や体力の低下につながり、食事を楽しめなくなったり人との会話が減ったりするなど、生活の質が低下していきます。
予防や対策のためには、口の周りや舌の体操をするのが有効ですが、不安な場合は専門家に相談して対策方法を指導してもらうといいでしょう。