歯は、食べ物を噛むだけではなく全身の支えにもなるのですが、強く噛むときには大きな力がかかっているのです。
強い力に耐えることができることからもわかるように歯はかなりの硬度があるのですが、具体的にはどのくらいの硬さとなるのでしょうか?
人間の歯はどのくらい硬いのか、解説します。
人間の歯の硬さはどれくらい?
人間の歯は体の中で最も硬い組織で、特に歯の表面を覆うエナメル質はモース硬度7で水晶と同じくらいの硬さです。
モース硬度というのは物の硬さを表す尺度で、最も柔らかいものを1として10までの数値で示しています。
数値が硬いことを意味するのですが、歯のエナメル質はモース硬度7と鉄のモース硬度4よりもはるかに硬いことを示しているのです。
ちなみにモース硬度1はベビーパウダーなどに配合されているタルクといわれる石の一種で、ダイヤモンドは10であることが広く知られています。
しかし、歯は硬くても酸には弱く、虫歯菌の出す酸によって溶けてしまうという弱点もあるのです。
歯を守るにはどうしたらいい?
歯は、外側からエナメル質、象牙質、セメント質、歯髄という四層に分かれた構造になっています。
エナメル質は最も硬くモース硬度は7に相当しますが、象牙質はそれより柔らかくモース硬度は5~6、セメント質は4~5で歯の根の部分を覆っているのです。
歯髄は歯の中心にある組織で、誤解されていることも多いのですが液状ではなく神経や血管が含まれています。
歯は硬いものの酸には弱く、特に虫歯の原因菌が出す酸によってエナメル質が溶かされてしまうことがあるのです。
歯の健康を守るためには毎日の歯磨きで歯垢を取り除き、酸にさらされる時間を減らす必要があります。
歯を守るためには、虫歯の原因菌が増えないように増える原因となる歯の汚れなどをしっかりと落とすことが大切です。
毎食後の歯磨きを習慣づけ、歯科医院での定期検診を受けることで、虫歯や歯周病を予防し、健康な歯を維持することができます.
まとめ
歯の硬度はモース硬度で7と鉄より硬度が高いのですが、内側の象牙質は5~6、歯の根元を覆うセメント質は4~5程度と、すべて同じ硬度ではないのです。
歯は硬くても酸には弱いため、虫歯の原因菌が出す酸によって歯が溶かされて虫歯になってしまいます。
歯を守るためには、虫歯の原因菌が増えないように歯の汚れをしっかりと落とし、歯科医院で定期検診を受けることが大切です。