歯を失う原因として最も多いのが歯周病ですが、一度かかるとなかなか完治しないため、日ごろから予防しておくことが大切です。
歯磨き粉の中にも歯周病予防ができるものはあります、どれを選んでいいかわからない人もいるのではないでしょうか。
歯周病予防のための歯磨き粉の選び方について、解説します。
歯周病は歯磨きで防ぐことができる?
歯周病とは、歯を支える歯周組織が細菌によって炎症を起こし、組織が溶けてしまう病気です。
歯肉炎、中度歯周炎、重度歯周炎と3段階に進行が分けられていて、日本人のほとんどは1度歯肉炎にはなったことがあるといわれています。
歯肉炎を放置していると、徐々に歯ぐきから出血するようになります。
さらに重症化すると歯ぐきの中に膿が溜まって口臭が悪化し、歯が抜けてしまうのです。
歯周病の原因は、歯に付着している歯垢(プラーク)や歯石で、歯磨きを丁寧にすれば歯垢はある程度落とすことができます。
しかし、歯周ポケットという歯の付け根にできている溝の中に歯垢や歯石があると、深さによっては歯ブラシが届きません。
歯磨きで歯周病を予防できるか否かは歯周ポケットの深さによるため、歯周ポケットができないよう普段から丁寧に磨くことが大切です。
歯周病を予防する歯磨き粉
歯周病を予防するための歯磨き粉を選ぶ際は、どのようなポイントをチェックするべきかを解説します。
まずは、継続して使いやすいかどうかを考えましょう。
そのためにも味は重要であるため、ミント風味などシンプルで癖がない香りのもので、程よく発泡するものを選ぶことをおすすめします。
薬用と書かれたものには、独特な風味があるものも多いため、使い続けるのが難しい場合は好きな香りのものを選びましょう。
また、イソプロピルメチルフェノール(IPMP)や塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウムのような殺菌成分が含まれていることは、欠かせない条件です。
歯ぐきの腫れがすでに起こっている場合には、炎症を抑えるトラネキサム酸のような成分が含まれているものを選んだ方がよいでしょう。
歯周病を予防したい方は研磨剤配合のものが有効ですが、既に歯周病の症状が出ている場合は避けてください。
まとめ
歯周病は、細菌によって歯を支える歯周組織が炎症を起こして破壊されていく病気であり、歯を失う原因として最も多いものです。
歯周病を歯磨き粉で予防するためには、殺菌成分が含まれているもののうち、長く継続して使用できるよう香りなどが好みのものを選びましょう。
また、歯周病を予防するには研磨剤配合のものの方がよいのですが、既に症状が出ている場合には、研磨剤不使用のものを選んでください。