歯磨き粉は、どれも虫歯を予防するためのものといえますが、含まれている成分によっては特に虫歯の予防に適しているものもあります。
虫歯予防を主軸に歯磨き粉を選びたいときは、どのような点をチェックすればいいのでしょうか?
虫歯予防に適した歯磨き粉について解説します。
虫歯になる原因について
歯が汚れていると虫歯になりやすいといわれていますが、そもそも虫歯というのは何が原因でなるのでしょうか。
虫歯には、細菌、歯質、糖質、時間という4つの原因があります。
細菌とは、口内にいる虫歯の原因菌と呼ばれるものです。
歯質というのは歯そのもののことで、虫歯になると溶かされてしまいますが、そのためには糖質と時間が必要になります。
歯の表面に糖質があり、細菌がいると、時間が経つにつれてどんどん歯質が溶かされていくことになるのです。
食べ物に含まれる糖質は、歯を磨かなかった場合は当然残りますが、磨いた場合でも歯の隙間などに残ることがあるため、注意しましょう。
虫歯予防に適した歯磨き粉
虫歯予防の歯磨き粉にはさまざまな種類があるものの、どの歯磨き粉も、すでに虫歯となって溶かされた歯質を回復させることはできません。
虫歯を予防したい場合に重要な成分がフッ素、あるいはフッ化物で、歯質が弱く虫歯になりやすい人はなるべく高配合のものを使用してください。
フッ素は、歯科医院の治療の後で歯に塗布される成分で、細菌の働きを抑制し、歯の表面を溶けにくくして再石灰化を抑制する働きがあります。
フッ素が1,000~1,500ppm配合されている歯磨き粉が高配合といえるため、虫歯予防にはおすすめです。
また、キシリトールが配合されていれば細菌の働きを抑制し、口内が酸性になっていればアルカリ性へと戻す働きがあるため、さらに予防効果が高まるでしょう。
毎日使用する歯磨き粉なら、歯を傷つける研磨剤や、磨き残しが増える原因になる発泡剤などが含まれていないものを選んでください。
歯磨き粉には多くの種類があり、中には虫歯予防だけではなく他の口内トラブルにも効果的なものがあるため、自分の悩みに合わせて選びましょう。
まとめ
虫歯になる原因には、虫歯の原因菌と歯質、糖質、時間があります。
虫歯の原因菌が糖質を取り込むことで時間が経つにつれて歯質を溶かし、虫歯になってしまいます。
虫歯予防を主軸に歯磨き粉を選ぶ場合は、歯質を強化し細菌の働きを抑制するフッ素や、口内をアルカリ性にするキシリトールが含まれているものを選んでください。
また、研磨剤や発泡剤が含まれているものは、普段使いはしない方がよいでしょう。