
虫歯を治療する場合、一回で治療を終えるのではなく数回に分けて行うため、時間がかかってしまいます。
何回も通うのが面倒だから1回で終わらせたいという人もいるかもしれませんが、なぜ分けて治療を行う必要があるのでしょうか?
虫歯治療に時間がかかる理由とは何か、解説します。
なぜ時間をかけて治療するのか
風邪などを引いて病院に行ったときは、診察を受けて薬をもらいます。
薬を飲むうちに完治すれば、再び病院に行く必要はありません。
しかし、歯科医院の場合はそうもいかず、歯を削るなど口内に対する処置が必要になります。
たとえば、歯を削ったときは、削った場所を塞ぐための補綴物を装着する必要があるため、虫歯を削って歯型を採取し、作製して装着するという4段階の治療が必要となるのです。
虫歯の治療は時間をかけずまとめて行うのが難しく、手間もかかり経過観察も必要になるため、段階的に治療を進めなければいけません。
また、複数の歯の虫歯治療が必要であれば、噛み合わせの変化なども確認しながら治療する必要があるため、一気にすべて治療することは困難です。
さらに、一気に治療するのが難しい理由として、保険診療で決められているルールも挙げられます。
ルールでは、すべての治療を一度に行うのは禁止されているのです。
歯石を除去するときも経過観察をする必要があり、複数回に分けなくてはならない、と決められています。
歯茎の上の見える歯石を除去して変化を検査して、問題があれば歯茎の中の歯石を除去すると定められているため、どうしても複数回に分けなければなりません。
以上のとおり、歯科治療は歯科医が複数回にしたくてしているわけではないのです。
何回も通うのが難しい場合は?
近くにある歯科医院が平日の日中しか開いておらず、仕事が忙しくて通うのが難しいという人もいるでしょう。
しかし、治療の途中で通えなくなり、予定よりも長く放置してしまうと、治療途中の歯は治療を始める前よりも悪い状態になるかもしれません。
虫歯は自然治癒しないため、治療の途中で通うのをやめている場合には、なるべく早く治療を再開した方がいいでしょう。
ただし、一部のクリニックでは短期集中治療を実施しています。
どうしても通う回数を減らしたい場合には、短期集中治療が可能なクリニックを探してみてください。
まとめ
歯科医院で行う治療は、ほとんどの場合において複数回に分けて治療を行います。
虫歯の治療は複雑なものや、被せ物などを作製する必要があるものも多いため、短期間で治療を終わらせるのはどうしても難しいかもしれません。
また、保険診療のルールで一度にすべての治療ができないという側面もあります。
ただし、クリニックによっては短期集中治療を行っているところもあるでしょう。