
歯を白くするためのホワイトニングは、歯によって効果の出やすさが異なります。
ホワイトニングの効果が出やすい歯と、そうではない歯があるのです。
今回は、ホワイトニングで白くなりやすい歯にどのような特徴があるのか解説します。
ホワイトニング剤の作用
ホワイトニングを行う際は専用の薬剤を使用しますが、そのまま使用しても本来の効果が発揮されません。
なぜなら、歯の表面にはペリクルという膜があり、薬剤が歯に染み込むのを阻害するからです。
したがってホワイトニングの施術では、薬剤を使用する前にぺクリルを取り除くところから始めます。
ぺクリルを取り除いた後、ようやく薬剤を使用しますが、その主成分である過酸化水素の特徴として挙げられるのが、歯の変色の原因となる有機物や無機物の物質と歯の結合を切り離す効果です。
これにより歯が白くなりますが、見違えるような白さになるケースもあれば、思ったほどではないケースもあります。
これを左右するのが、ホワイトニング前の歯がどんな色に変色していたか、ということです。
色にはさまざまな種類がありますが、暖色と寒色の2つに大別したとき、黄色やオレンジなど暖色の色のほうが、ホワイトニングの効果を実感しやすいでしょう。
白くなりやすい歯の特徴
ホワイトニングの効果が出やすいか否かという点において、歯が暖色と寒色のどちらに変色していたかが重要である、ということを述べました。
実は、ホワイトニングは、年齢によっても効果の出方に違いがあり、若い人ほど白くなりやすく、年齢が高い人ほど効果が出にくいという傾向があります。
ただし、年齢が高いとホワイトニングの効果を実感しにくいのかというと、決してそうではありません。
年齢を重ねるにつれ、歯は全体的に黄ばんできます。
そのため、少し白くなるだけでも違を実感しやすいでしょう。
また、歯質もホワイトニングの効果を実感しやすいかどうかを左右するポイントです。
ホワイトニングの効果は、エナメル質が多いほど出やすい傾向があります。
そのため、エナメル質が厚い歯は白くなりやすいでしょう。
なお、ホワイトニングによって歯は白くなりますが、歯の変色の度合いがあまりにひどい場合には効果が表れにくいかもしれません。
たとえば、歯の着色汚れが濃すぎる場合が該当します。
そのため、歯の着色とはいっても、ある程度薄い色合いのほうの効果が出やすく、白くなったことを自覚しやすいでしょう。
なお、ホワイトニングは一度受けるだけで十分かというと、そうではありません。
初回の施術で歯が白くなったことを実感しますが、一度で完全に白くなるわけではないため、注意してください。
以前よりは白くなったと感じるでしょうが、完全に白くなったとはいえない状態です。
そのため、施術を複数回受ける必要がありますが、その度に歯が真っ白な状態に近づいていくでしょう。
まとめ
ホワイトニングの効果は、歯によって出やすさが異なり、着色汚れの色味の種類や濃さ、年齢、エナメル質の厚みなどが左右します。
効果が出やすいのは、薄い色合いの暖色の着色汚れです。
また、エナメル質が厚い歯も効果が出やすく、白くなったことがわかりやすいでしょう。
年齢も効果に影響を与える要素ですが、高齢者の場合、歯が硬くなっている分ホワイトニングの効果は出にく傾向があります。
しかし、加齢により歯が変色していることから、白くなったことを実感しやすいでしょう。