歯並びを整えるための治療を矯正治療といいますが、子どもの場合は小児矯正と呼ばれて区別されています。
大人の矯正とは異なる点があるため区別されるのですが、特に違いが大きいのは、小児矯正が第1期治療と第2期治療に分かれていることです。
小児矯正の第1期治療、第2期治療とは何か解説します。
第1期治療とは?
子どもの歯並びを整える小児矯正には、第1期治療と第2期治療があり、先に行われるのが第1期治療です。
第1期治療は3歳から12歳までの子どもが対象で、乳歯が生えているか、永久歯との混合歯列になっている時期に行います。
第1期治療は、歯並びを直接整えるよりも、歯がきれいに並ぶよう上顎の骨の成長を促すために行う治療です。
上顎は、永久歯に生え変わったときにスペースが足りなければ、きちんと並んで生えることができず、歯列が乱れてしまいます。
第1期治療は、3歳になった時点で始めるよりも、小学校に入学する頃に治療を開始することが多いでしょう。
乳歯が抜けて、少しずつ永久歯に生え変わり始める時期であり、顎も成長していることから、矯正治療を始めるのに適しています。
始める時期があまりに遅ければ、すでに永久歯が正しくない位置に生えていたり、奥歯がぐらついたりすることもあるでしょう。
矯正装置もしっかり固定されず不安定になることがあるため、手遅れになる前に歯科医院で相談することをおすすめします。
第2期治療とは?
小児矯正の後半となる第2期治療は、歯が全て永久歯に生え変わり、支えとなる骨もしっかりと成長してくる小学校卒業の頃に始めることが多いです。
第1期治療とは違い、歯並びを整えることが目的であり、歯の位置を細かく調整できますが、内容としては成人が受ける矯正治療と変わりません。
第2期治療で行われる治療は基本的にワイヤー矯正です。
そのため、歯にブラケットを貼り付けてワイヤーを通し、歯列を動かします。
しかし、ワイヤー矯正は矯正装置が目立つから嫌だという人もいるでしょう。
その場合には、マウスピース矯正にすることも可能です。
マウスピース矯正に使用する矯正機器は透明なプラスチックでできているため、装着していても目立ちません。
まとめ
小児矯正は、骨格を矯正する第1期治療と、歯列矯正を行う第2期治療に分けられます。
上顎に十分な幅がなければ、歯がきちんときれいに並んで生えるためのスペースが足りなくなり、歯列が乱れてしまう可能性があるため、顎を広げる矯正も行うことがあります。
歯列矯正については、通常はマルチブラケット矯正、あるいはワイヤー矯正を行いますが、目立たないように治療をしたい場合には、マウスピース矯正もおすすめです。