歯列矯正を行う際は、矯正装置を装着する必要があります。
矯正装置にはいくつかの種類があり、症状によって選択できる装置が異なります。
矯正装置の1つである裏側矯正は、どのような装置を使用して治療するのでしょうか?
裏側矯正について解説します。
裏側矯正とは?
歯列矯正に使用する矯正装置の代表的なものといえば、歯に銀色の金属片を装着し、ワイヤーを通して固定する、金属ブラケットです。
しかし、金属ブラケットは口を開けたときに矯正装置が見えて目立つため、嫌がる人は少なくありません。
そんな人におすすめなのが、歯の裏側にブラケットやワイヤーを装着する裏側矯正です。
歯列矯正を子どものときに行う場合、矯正装置が目立ってもそれほど気にしないケースが多いのですが、成人してから矯正する場合は見た目には気を遣います。
裏側矯正はのぞき込まない限り外からは基本的に見えないため、安心して歯列矯正ができるのです。
裏側矯正のメリット
裏側矯正の最も大きなメリットとして、正面から見ても矯正装置が見えず、目立たないという点が挙げられます。
また、金属ブラケットを歯に装着するとブラケットに傷がつきますが、裏側矯正の場合は裏側に装着するため、傷つかないというメリットもあります。
吹奏楽でトランペットなどを吹く人の場合、裏側矯正であれば演奏の邪魔にならないという点もメリットです。
金属ブラケットとは違い、食べ物のかけらが矯正装置に挟まることが少ないため、清掃の手間がかからないでしょう。
裏側矯正のデメリット
裏側矯正にはデメリットもあります。
例えば矯正費用が高額になるという点がデメリットの一つです。
費用が高額になるのは、使用する矯正装置がオーダーメイドであることが原因です。
さらに、金属ブラケットよりも装着が難しく、調整に技術が必要となる分、技術料も高額になってしまいます。
装着したばかりだと、話すときや食べ物を噛むときなどに邪魔に感じることもあるでしょう。
ただし、装着して数カ月経過すれば慣れてくるでしょう。
裏側矯正の治療ができる歯科医院はあまりないというのもデメリットです。
調整などは矯正装置を装着した歯科医院でなければ難しいかもしれません。
必要とされる技術が高度であり、どの歯科医院でも扱っているというわけではないため、治療を受けたいときには歯科医院を探すのに苦労する可能性があります。
まとめ
裏側矯正は、目立たない矯正治療を希望する人におすすめの矯正方法の1つです。
歯の裏側に装置を装着するため、正面から見ても見えることはまずありません。
ほとんどの症例で効果的な治療方法ですが、症状によっては別の矯正装置のほうが効果的なこともあります。
また、治療を受けられる歯科医院が少ないため、希望する場合は普段から通っている歯科医院に相談し、無理な場合は他の歯科医院を探す必要があるでしょう。