鏡で歯を見たとき、全体的には白いのに一部の歯だけが黄色くなっているケースがあります。
一部だけ黄ばむのは珍しいことではありませんが、目立つため何とかしたいと考える人がほとんどではないでしょうか？
しかし、黄ばみの原因は複数あるために、対処法に悩むかもしれません。
特定の歯だけが黄ばむ原因を解説します。

特定の歯だけ黄ばむのはなぜ？

全体的に歯が白いのに、１本だけや数本だけ黄ばんでいるケースがあります。
この場合、全体が黄ばむよりも目立ってしまうでしょう。

特定の歯だけが黄ばむのは、複数の原因が考えられます。
原因によって解消する方法も異なるため、まずは黄ばみの原因を特定しましょう。

主な原因としてまず考えられるのは、神経が死んでいる失活歯です。
神経が死んでいると、血液成分が歯の内部にしみこんで変色してしまいます。
数年かけて黒っぽい色や灰色に変色していくのですが、黄ばんで見えることもあります。
このケースは内部から変色するため、通常のホワイトニングでは白くなりにくいでしょう。

また、レジン製の詰め物や被せ物がある場合も、一部の歯の黄ばみを引き起こします。
なぜなら、時間が経つと素材が劣化して変色し、黄ばんだり着色汚れが着いたりすることがあるからです。

転倒したときなどに歯がぶつかった場合も、一部の歯が黄ばむ原因となります。
内部で出血した場合に、血液成分がしみ込んで変色してしまうのです。

さらに、抗生物質が一部の歯の黄ばみの原因となることもあります。
テトラサイクリン歯という、テトラサイクリン系抗生物質を服用したことで永久歯が黄色や灰色に変色したケースです。

エナメル質の先天的な異常により、特定の歯が黄ばむこともあります。
先天的な原因でエナメル質が正常に形成されないと、薄くなっているところで内側の象牙質が透けて見えたり、黄ばみやすくなったりするのです。

また、喫煙の際のタバコのくわえ方やストローを使わない飲み方のせいで、特定の歯だけに着色汚れが集中して付着することもあります。

特定の歯だけ黄ばむ場合の対処法

特定の歯だけが黄ばむ場合には、原因に応じた対処法で白くすることが可能です。

まずは歯科医院で診断を受けて、なぜ特定の歯だけが黄ばむのか原因を明らかにしてもらいましょう。
歯石やプラークが原因であれば、クリーニングで除去すれば解消します。
しかし、神経を抜いた歯が変色している場合には、ウォーキングブリーチを受けなければ解消しません。
ウォーキングブリーチとは、歯の内側に漂白剤を詰めて白くする、神経を抜いた歯専用のホワイトニング方法で、ゆっくりと漂白していきます。

レジン製の詰め物や被せ物が劣化して黄ばんでいる場合には、詰め物や被せ物の交換で解消します。
できれば変色しにくいセラミックなどへの交換がお勧めです。

黄ばんでいる歯以外の歯も気になる場合や全体の色を均一にしたいケースもあるでしょう。
その場合、内側からの変色でなければホワイトニングを受けることをおすすめします。

まとめ

特定の歯だけが黄ばむ原因は色々とありますが、失活歯やレジン製の被せ物などの劣化、エナメル質形成不全などが原因のケースが多いでしょう。
他に、テトラサイクリン歯や歯の打撲による内出血、喫煙や飲食の際の癖などが黄ばみの原因となるケースもあります。
対処するには、まず歯科医院で診察を受けて原因を特定し、適した対処法を選んでください。