こんにちは。歯科衛生士の安藤です。
当院ではインプラントのオペも行われるので、先日スタッフ数名でインプラントのセミナーに参加してきました。
インプラントのオペで使用される器材や流れ、オペ中の介助のポイントなど、アシスタント向けで分かりやすく学べるセミナーでした。

いろいろと学んできた中でも、今回はインプラント治療後のメンテナンスに関してブログで皆様にお伝えいたします。

インプラントとは

まずインプラントとは、歯が虫歯や歯周病等で失われてしまった場所に、歯の代わりとして顎の骨に埋め込まれる物のことです。

歯が失われたままにしておくと、食べ物を噛みにくくなったり発音に影響が出たり、見た目にも影響を及ぼします。
また、残っている他の歯への負担がかかり、少しずつお口全体の崩壊が始まってしまいます。
そうならないためにも、入れ歯やインプラント等で抜けた場所を補う必要があります。

インプラントメンテナンスの大切さ

インプラントは自分の歯と同じような感覚で物を噛めるというメリットがありますが、
日々のセルフケアや歯科医院での定期的な検査を怠ってしまうと、最悪の場合取れてしまいます。

取れてしまう原因は、細菌感染が原因で埋めた周囲の骨を溶かして支えを失うインプラント周囲炎と言われるものや、噛む力によるインプラントそのものの破損です。
そこで、治療後は細菌の塊であるプラーク（歯垢）の除去や、噛む力のコントロールなどのメンテナンスを継続的に行うことが大切です。

プラークの除去に関して、セルフケアではインプラントの上部構造と粘膜の境界のプラーク除去を目指し、歯間ブラシやフロス、タフトブラシ等を患者様に合わせて指導します。
また、プロケアとしてはインプラントの状態に合わせて、プラークの除去→消毒液による洗浄→抗生物質の投与等の処置を行います。

このように、適切な処置を行うためには検査を行い、その時の状態をしっかり把握する必要があります。
検査・診断方法としては、
・視診による周囲粘膜の炎症の有無
・インプラントへのプラーク、歯石付着状態
・歯周ポケットの深さ
・出血の有無
・排膿の有無
・レントゲン写真によるインプラント周囲の骨の状態
・インプラントの動揺の有無
などが挙げられます。

インプラントメンテナンスまとめ

インプラントは天然の歯と比較して、細菌により炎症が起きると進行が速いといった特徴があります。
また、喫煙習慣のある方や糖尿病の疾患のある方は、インプラント周囲炎のリスクが高いと言われています。
インプラントの長期予後のために、オペを受けられた方は必ず定期的なメンテナンスを受けましょう。