こんにちは。歯科衛生士の安藤です。
私たちは毎日何気なく歯を使っていますが、歯にはどのような役割があるかご存知でしょうか。
歯の役割としてまず思い浮かぶのは、食べ物を飲み込みやすいように嚙み砕くことだと思います。
しかし歯にはそれ以外にも様々な役割があります。
今回は歯の役割と大切さについてお話していきます。
歯の役割
①発音を助ける
歯があると正しい位置に舌や唇が安定し、明瞭な発音を助けます。
②表情をつくる
歯があると咀嚼筋や表情筋が鍛えられ、豊かな表情がつくれます。
③体の姿勢やバランスを保つ
歯を失うと噛み合わせのバランスがくずれ、それが全身のバランスにも影響します。
④ものを噛むことで脳に刺激を与える
よく噛んで血流量が増すと脳の神経細胞が活性化し、噛むことは認知症予防にもつながると言われてい
ます。
歯を失うとどうなるのか
一方でもし歯を失ってしまい、それを放置すると様々なリスクを負うことになります。
①噛み合わせが悪くなる
抜けた歯の隣の歯が傾いたり、噛み合っていた歯がのびてきたりして噛み合わせのバランスがくずれてしまいます。
②顎へダメージを与える
噛み合わせのバランスがくずれると顎の関節にも負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。
③胃腸に負担をかける
大臼歯(奥歯)が1本なくなっただけでも噛み砕く能率は40%も低下するといわれています。
食べ物を細かく砕くことができないと、胃腸に負担をかけてしまいます。
④発音に影響する
上顎の前歯を失うと、サ行・タ行・ハ行・マ行が発音しにくくなります。
⑤見た目の変化
歯が抜けたまま放置すると、頬がこけたり、しわが増えたりと顔貌が変化してしまうことがあります。
歯の役割と大切さまとめ
歯は沢山あるから1本くらい無くても大丈夫と考えがちです。
しかしたった1本歯を失うことからお口全体の崩壊が徐々に始まっていきます。
また、大人の歯は一度失うと二度と生えてきません。
入れ歯やインプラントで補うことはできても、その治療にはお金も時間もかかります。
そのことから、失ってから初めて歯の大切さを感じる方は珍しくありません。
歯を失う主な原因は虫歯や歯周病です。
どちらともなってから治療をするのではなく、なる前に予防することが大切です。
失ってから後悔しないためにも、日頃の歯磨きを丁寧に行ったり、
歯科医院へ定期検診に通ったりして歯を大切にしていきましょう。