妊娠中、多くの人は悪阻(つわり)に悩まされます。
思うように食事をとれず、強い匂いや刺激があるとすぐに吐き気を催すため、普段通り生活することが出来ません。
「歯磨きをするのもつらい」という人も珍しくないのですが、悪阻がある時の口腔ケアはどのような点に注意が必要でしょうか?
妊娠中の口腔ケアについて、解説します。
悪阻がある時の工夫
妊娠中は多くの人が悪阻になり、何もしていなくても吐き気が起こります。
食べ物や飲み物の匂いで吐き気を催すだけでなく、歯ブラシなどを口に入れた際に起こることも珍しくありません。
悪阻になると、普段通りの口腔ケアができなくなってしまうため、工夫が必要です。
具体的には、どのような工夫が必要となるでしょうか?
悪阻を防ぐためにも、口に入れるものを小さくしましょう。
小さい方が吐き気を催しづらいため、子ども用のものなどなるべく小さいヘッドの歯ブラシを使用しましょう。
また、歯磨き粉の匂いや辛みが苦手という人も多いため、無理に使う必要はありません。
使用する場合には、普段より量を少なくしてください。
妊娠中は日によって体調に波がありますが、体調が悪ければ無理に磨かずうがいだけして、歯に付いた汚れを洗い流しましょう。
妊娠中は唾液が少なくなるので、うがいをして口内を湿らせることが大切です。
生活習慣が問題となる場合も
悪阻がある時に無理に普段通り過ごそうとすれば、余計に具合が悪くなってしまうかもしれません。
生活習慣を決めず、体調に合わせて変えることをおすすめします。
口腔ケアについてはどのような変更を行えばいいでしょうか?
食後の歯磨きを習慣にしている場合、体調が悪い場合は無理に磨く必要はありません。
悪阻がある時に普段通り歯磨きをしようとすると、悪阻がひどくなってしまうことがあります。
体調がいいときに歯を磨きましょう。
特に、妊娠中は悪阻対策として食事を小分けにすることが多いため、食後の歯磨きを習慣化すると、何回も磨くことになってしまいます。
食後にキシリトールガムなどを噛み、虫歯の予防をしましょう。
また、嘔吐したときは胃液も一緒に出てくるため、放っておくと歯を溶かす原因になります。
胃液が残らないようしっかりと口をゆすいでください。
さらに、なるべく下を向いて歯磨きしてください。
吐き気をもよおす原因の1つが、のどの奥に唾液が溜まることであるため、下を向いて唾液を溜めないようにしましょう。
まとめ
妊娠中は、虫歯のリスクが普段よりも高くなります。
丁寧な口腔ケアを行いたいと思っていても、悪阻のためにできないことも多いでしょう。
無理して口腔ケアを丁寧に行っても、吐き気が強くなったり体調を崩したりするだけです。
体調を最優先し、無理のない範囲で口腔ケア行ってください。
体調がいいときにきちんとケアするなど、調整しながらケアしましょう。