予防歯科は、虫歯や歯周病が発症しない、もしくは早期で発見して治療できるように、トラブルが起こる前から定期的に受診し、問題の有無をチェックする診療科目です。
しかし、どのタイミングで通えばいいかわからない、という人もいるでしょう。
予防歯科のメンテナンスの間隔について、解説します。
メンテナンスの間隔は一律ではない
メンテナンスの間隔を考える前に、まずは予防歯科の目的を考える必要があります。
予防歯科は、虫歯や歯周病にならないことを目的としています。
既にかかったことがある場合は、再発を防ぐのが目的です。
発症したばかりの初期状態ならすぐに治療できますが、痛みなどの自覚症状が出てくる中度の状態になると、治療には時間がかかり、歯を削った場合は元に戻りません。
発症したとしても、初期状態で発見して治療するのが、予防歯科メンテナンスを受ける目的となります。
目的から考えると、メンテナンスの間隔は、虫歯と歯周病が発症しない、あるいは進行しない間隔です。
しかし、虫歯や歯周病の発症や進行のタイミングは、一定ではありません。
人によっても異なり、同じ人でも毎回同じペースとは限らないのです。
メンテナンスを受ける間隔は、長すぎてもダメですが頻繁に受けても意味がありません。
どのくらいのペースがいいのかは、歯科医の判断に委ねられます。
一般的な間隔
一般的には、どのくらいの間隔でメンテナンスを受けているのでしょうか?
日本より予防歯科が浸透している欧米では、半年に1度のペースが良いと長らくされていました。
しかし、近年では半年に1度という根拠が疑問視されています。
明確な根拠がなく、実は歯磨き粉のメーカーのCMで半年に1度と謳っていたのが根拠ではないか、とも言われているのです。
英国の研究結果では、歯科医が大丈夫であると判断すれば、2年に1度でもいいと言われていて、スウェーデンでは3年に1度でいいというガイドラインを新たに出しました。
しかし、日本ではリスクに応じてメンテナンス間隔を調整する、という考え方が根付いていないため、なるべく短い間隔でメンテナンスを受けようと考える人が多い傾向にあります。
ゆえに、通うのは3カ月に1度という人もいれば、毎月通う人もいます。
予防歯科に通っている人は、メンテナンスの間隔について相談してみましょう。
まとめ
予防歯科では、時々メンテナンスを受けることになるのですが、メンテナンスの間隔は決まっていないため、どのくらいの間隔で通えばいいのかわからないという人もいます。
メンテナンスの適切な間隔は人や状況によって違い、半年に1度という人もいますが、スウェーデンでは3年に1度でもいい場合があると言われています。
適切な間隔がどれくらいなのか、歯科医に相談してみてください。