寝ている時に歯ぎしりをしたり、ふとした時に歯を食いしばったりしている人は、自分で気が付いていないことも多いでしょう。
気が付いたときは歯科医院に相談する人も多いのですが、実は生活習慣を改善すると治ることもあります。
歯ぎしりや食いしばりを治すにはどうしたらいいのか、解説します。
歯ぎしり・食いしばりの悪影響
歯ぎしりや食いしばりは、歯に相当な負担をかけてしまいます。
しかし、「無意識のうちにやっていることだから仕方がない」と改善を諦めてしまっている人もいるでしょう。
具体的な悪影響を知って、積極的に治すことを考えましょう。
歯ぎしりや食いしばりは、歯をすり合わせる、もしくは力をかけることになるため、歯が摩耗します。
場合によっては、歯が折れることもあるでしょう。
また、噛んだ時に痛みが生じるようになる可能性もあります。
ダメージを受けるのは歯だけではありません。
歯周組織も、ダメージを受けるのです。
歯肉にダメージが与えられると、歯肉炎になることもあります。
歯周組織がダメージを受けることによって、歯周病のきっかけになるかもしれません。
また、顎の関節にも負担がかかります。
顎を開閉する時に痛みが生じることもあれば、カクカクと音が鳴るようになるかもしれません。
上記症状を顎関節症や開口障害といい、治療のために多くの患者が歯科医院に通っています。
歯ぎしりや食いしばりの影響が全身に及ぶこともあります。
顔面痛や肩こり、頭痛、腰痛、腕のしびれなどが起こることもあるのです。
また、舌痛症や倦怠感、むち打ちなどになるケースも少なくありません。
歯ぎしり・食いしばりの治し方
歯ぎしりや食いしばりは、どのようにすれば治すことができるのでしょうか?
まずは、日中に食いしばりをしている場合には、自分で気づくことが大切です。
食いしばりは集中している時に起こりやすい傾向にあります。
そのため、集中している時には口の状態にも意識を向けてみましょう。
もしも食いしばりをしているようなら、噛み合わせないように意識することが大切です。
歯ぎしりを治すために簡単にできる方法として、枕の調整が挙げられます。
普段使用している枕を低くしてみましょう。
後頭部の下、首の付け根近辺に枕を置くと、口が開きやすくなるため歯ぎしりをしづらくなります。
また、不安やストレスによって歯ぎしりをすることもあります。
布団に入った後は、なるべく何も考えないようにしましょう。
どうしても考え込んでしまう場合には、一度布団から出て考えがまとまってから戻るようにしてください。
まとめ
歯ぎしりや食いしばりなどの習慣があると、歯や歯周組織はダメージを受けてしまい、破折や歯周病などの原因になります。
悪影響は口の中だけにとどまらず、腰痛や腕のしびれなど、全身に及んでしまうのです。
歯ぎしりや食いしばりの治療のために歯科医院を受診する人も多いのですが、生活習慣を改善するだけでも歯ぎしりや食いしばりが治ることがあります。
まずは、生活習慣を見直し、歯ぎしりや食いしばりの起きやすい状態を作っているようであれば、改善しましょう。