歯周病の治療では、最初に治療計画を立てます。
しかし、虫歯など通常の歯科の治療では、治療計画を立てることはありません。
なぜ、歯周病に限って治療計画が必要となるのでしょうか?
また、治療計画では何を決めていくのでしょうか?
治療計画の重要性と、内容について解説します。
治療計画はなぜ必要?
歯科医院で虫歯の治療をする時は、虫歯になっている歯を確認するためにレントゲンなどの検査を行います。
治療箇所を確認したら、治療の内容を口頭で説明してすぐにでも治療に取りかかることが多いでしょう。
しかし、歯周病の治療は、最初に様々な検査を行ってから治療内容を決めて治療計画を立て、治療に取り掛かります。
なぜ、治療計画を立てる必要があるのでしょうか?
治療計画が必要な理由として、歯周病の治療が長期にわたる点が挙げられます。
虫歯の治療のように、数回通って悪いところを削る、というわけにはいかないのです。
治療期間が数か月にもなると、患者さんはいつ終わるのか不安になるでしょう。
また、治療の内容が分からなければ、必要な治療かどうかも判断できません。
時間がかかる治療なので、進捗が分かるように治療計画を立てるのです。
また、治療を進めていく上で、設計図となる治療計画があれば、無駄な治療を行わず最短で治療を進めていくことができます。
検査結果を踏まえて治療内容をしっかりと定めておくと、治療を最短距離で進められるのです。
治療計画の内容は?
治療計画は、どのような内容になっているのでしょうか?
治療計画は、3段階に分けて立てられます。
診察と検査、治療内容の提案です。
最初に診察を行い、症状を確定して解決する必要がある課題を見つけ出します。
診察が間違っていると、適切な治療はできません。
診察の際は、気になる点などを素直に伝えてください。
検査は、虫歯の有無や痛みの原因、噛み合わせに問題がないかを調べていきます。
レントゲンも検査の一環で、必要に応じて他の検査機器も使用します。
また、歯周病の場合は歯周ポケットの深さを調べることもあります。
診察と検査の結果を基にして、治療内容を決定します。
治療の詳しい内容や、治療期間の目安、必要な治療費などを伝えます。
患者さんは、治療内容を聞いて治療を開始するか決定します。
まとめ
歯周病の治療を行う時は、多くの歯科医院で最初に治療計画を立てます。
歯周病の治療にかかる期間は長いため、治療内容を伝えておくことで時間がかかることをあらかじめ納得してもらい、治療を進めていく中で進捗状況を把握できるようにすることとと、治療を最短距離で進めていくことができるようにすることが目的です。
治療計画を立てるにあたり、診察と検査、治療内容の決定という3つのステップで進めていきます。