歯科医院の診療科目の中には、虫歯や歯周病を防ぐ予防歯科があります。
予防歯科で行われる治療の中には、保険が適用される保険診療と、保険が適用されない自由診療があります。
自由診療に分類される治療には、どのようなものがあるでしょうか?
代表的な自由診療の内容について、解説します。
自由診療①フッ素塗布 ※当院はフッ素塗布単独の自由診療は行っていません
フッ素を歯に塗布することで、虫歯を防ぐことができます。
虫歯の原因菌であるミュータンス菌が出す酸から歯をガードしてくれるので、歯が溶けにくくなるのです。
小児歯科であれば保険が適用されることもありますが、基本的には自由診療です。
また、フッ素を塗布することで虫歯になり欠けている歯には再石灰化を促して、脱灰している歯を元に戻すという働きもあります。
初期の虫歯であれば、フッ素を塗るだけで治ることもあるのです。
生えたばかりの乳歯や永久歯はまだ歯質が弱く虫歯になるリスクが高いため、フッ素を塗布して虫歯を予防します。
子どもの時に塗布することが多いため、フッ素の塗布は小児歯科の治療だと思われがちなのですが、実際には大人にも効果的です。
歯茎が下がって歯根が露出している人や、歯がすり減って内側の象牙質が見えてしまっている場合は、虫歯になりやすい状態です。
歯茎が下がったり、歯が黄ばんだりしている中高年層の方にも、フッ素塗布は効果的です。
なお、八王子きずな歯科では、自由診療においてフッ素塗布のみの治療は行っておりません。
当院の場合は定期メンテナンスの中にフッ素塗布を取り入れております。
なぜなら、虫歯や歯周病の有無を確認し、歯垢・歯石を除去したうえでフッ素塗布を行わないと、虫歯予防としてのフッ素塗布本来の効果が損なわれてしまうからです。
フッ素塗布をご希望の場合には定期メンテナンスで行いますので、ご相談ください。
自由診療②パウダートリートメント
予防歯科でクリーニングを行う時は、スケーラーという専用器具を用いて虫歯の原因となる歯垢や歯石を取り除いていきますが、それでは届かず落としきれない場所もあります。
その時は、パウダートリートメントという治療が効果的です。
パウダートリートメントは、アミノ酸タイプの微細な粒子をパウダーとして歯に吹き付けることで、歯を傷付けることなく細かいところや奥深くまでまんべんなく清掃し、除菌していくことができる治療です。
パウダーを吹き付ける時は高圧エアーを使用するため、エアフロ―クリーニングとも呼ばれています。
微細な着色汚れや歯の表面に薄く着いている、ペクリルというたんぱく質の被膜を除去する時は、特に高い効果を発揮します。
フッ素塗布やホワイトニングなどの薬液を塗布する3DSという治療と一緒に行うことで、効果は最大限に高まるのです。
まとめ
予防歯科で行う治療は、自由診療に分類されるものと保険診療に分類されるものがあるのですが、同じ治療でも場合によっては分類が変わるものがあります。
フッ素塗布は基本的に自由診療ですが、子どもであれば条件に合う場合に限り保険診療になります。
保険診療のPMTCも、場合によっては自由診療になります。