
歯が生え始めてから、全ての歯が揃うまでの間、歯並びは変化し続けます。
すべて永久歯に変わる頃には、顎の成長も終わって変化しなくなるでしょう。
実は、歯並びは年齢によってさらに変化していくといわれているのをご存じでしょうか?
年齢で歯並びが変わるのは本当なのか、解説します。
歯並びの変化について
乳歯が生え始めて20本揃い、永久歯に生え変わっていき28本の歯が生え揃うまで、歯並びは変化し続けています。
歯並びが完成して噛み合わせが整ってくるのは15歳前後です。
この時期に、ほとんどの人は顎の成長が止まります。
実は、顎の成長が止まってもさまざまな要因によって歯並びは変わっていくことがあります。
果たして、どのような要因があるのでしょうか?
たとえば、親知らずが生えてくることで他の歯が押され、歯並びが乱れてしまうケースはよくあります。
通常の歯並びのさらに奥に生えてきますが、生える向きなどはまちまちであるため、生え方によっては歯列を乱す原因になってしまうのです。
また、歯周病や虫歯になり、重症化して歯を失ったことで歯並びが乱れてしまうケースもあります。
歯が失われると、歯並びの中に隙間が発生します。
その隙間を埋めようと、他の歯が倒れこんだり移動したりするため、徐々に歯並びが乱れていくのです。
歯を失う原因として、ぶつけたなどの外傷も挙げられます。
原因が外傷であっても、同じように隙間が埋まってしまいます。
また、使い続けるうちに歯が少しずつすり減り、欠けてしまうこともあるでしょう。
特に、歯ぎしりなどの習慣がある場合はすり減りやすく、内側の象牙質がむき出しになってしまうケースもあります。
歯がすり減ると全体的な歯並びにも悪影響があるため、注意が必要です。
特に過蓋咬合になってしまうケースが多いでしょう。
過蓋咬合になると前歯が前方に傾いてしまうこともよくあります。
その結果、出っ歯になってしまうこともあるでしょう。
顎の骨が痩せてしまうことも
年齢を重ねて高齢になると、手足の骨がだんだんと痩せてしまうことがあります。
実は、顎の骨にも同様の現象が起こることがあるのです。
歯は歯槽骨という顎の骨に埋まっているため、痩せてしまうと歯並びや噛み合わせも変化します。
特に、失った歯の本数が多いと顎の骨も痩せやすくなり、歯並びが変化していくのです。
まとめ
歯並びは、歯がすべて永久歯に生え変わり、顎の骨の成長が終わったら完成します。
その後は変化しないと思われがちですが、実は年齢とともに変化していきます。
親知らずが生えてきたり、歯周病や虫歯が重症化して歯が失われてしまったりしたときは歯が動き、歯並びが変化してしまうのです。
また、骨は高齢になると痩せますが、顎の骨も例外ではなく、痩せてしまいます。
それに伴い、埋まっている歯の位置も変化することがあるのです。